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山口県鹿野村の県境の山で、稜線をまたぐとそこは島根県柿木村。北に控える弟見山(1085m)とは兄弟関係にある。莇ヶ岳は弟にあたるが、兄(弟見山)を見る山でもあるから別名「兄見山」ともいう。
山頂の小さな石鎚神社の分祠には蔵王権現金銅仏が祭られている。山岳信仰が行われ鎖場が3つ設けられている。まず一ノ鎖は登山に関係ない。二ノ鎖はお不動さんから稜線に出て山頂へ行くためのもの、三ノ鎖が一番長く、登りきった所が山頂となる。莇ヶ岳山頂からのパノラマを満喫したら、今度は弟見山への稜線を行く。ブナ林、イワカガミ、ササユリなどの亜高山植物に恵まれたすばらしい縦走路だ。残念ながら山口県側は伐採されてしまったが、島根県側のブナ林は健在で、登山者を喜ばせている。簡単なヤブこぎを強いられるが、縦走の価値は充分ある。
コースは南麓小河内の石鎚神社前の林道を行き、登山口から展望を楽しみながら50分で莇ヶ岳山頂。ゆとりがあれば、さらに約3km、1時間10分で弟見山。また、北の仏峠からのコースもあり、弟見山を越えて莇ヶ岳山頂までは2時間30分の歩程である。