盆を過ぎて、そろそろ落ち着いた頃かなと思い柿木村の故郷へ向かいました。
親戚に挨拶するのと、あと目的がもう一つある。
柿木村木部谷地区。
3年ぶりくらいになるだろうか。いろんな記憶が蘇り特別な気持ちになる。故郷はやっぱりいいもんです。お茶をいただきながら雑談に花が咲く。
「今日も山登りに来たんかね?安蔵寺に?」
「いや、ホソオ谷を遡ろうと思おてね。」
「ホソオ谷?まあー。あがーなところに行くんかね」
半ばあきれた口調で言われた(笑)
「ホソオ谷(細尾谷)」
自分の祖父が現役の頃、この谷に道を開きわさび田を作った。これが元となり木部谷上流地区の一族は繁栄したと聞いています。自分が子供の頃には祖父はもう年老いて隠居生活を送っていた。葬式はそれはもう立派なものだったと記憶している。
祖父が切り開いた道を一度歩いてみたかった。これが今回のもう一つの目的です。
弥十郎山に向かう林道の途中に「細尾谷橋」がかかっておりここから入渓。入渓っていっても隙間が無いです(笑)ようやく沢に降り立ち小滝を越えながら遡る。
沢が二股に分岐しているところでついにわさび田跡を発見した。近くには石垣で積んだ作業小屋らしき跡もあった。わさびは今はしなびてはいるが、冬~春に来るとまだまだ立派な茎と花が見られる事だろう。
幾つか沢の分岐があるが、水量の多い方を選びさらに奥へ進む。岩がダムのように壁になり、そこからなんとも恰好良い滝が流れ落ちている。これを越えるのは厳しい。滝をしばらく鑑賞し引き返しました。この滝を越えればあるいは香仙原に行けるのかもしれない。
下半身ビショビショになりながらも目的を達成し充実した山行でした。
天国のおじいちゃんは褒めてくれているだろうか。
BGM流せます。
※ スマホでギャラリーをご覧の方は、横向きにすると良いかと思います。
距離4.2km 時間3時間20分
歩行時間 3時間10分
最低高度 398m
最高高度 703m
累計高度(+) 508m
累計高度(-) 518m
【11:54】林道入口
【12:07】細尾谷橋
【12:55】作業小屋跡
【13:37】滝
歩行状況
標高推移
アクセスの良さ | |
登山道整備度 | |
急登度 | |
秘境度 | |
眺望の良さ | |
おじいちゃんの作った道 |
※ 上記の評価は自分の独断と偏見によるものです。山の魅力を表すものではありません。
駐車場情報
弥十郎山へ向かう林道の入口に停めました。
通常登山者はもちろん地元住民も入らない沢です。所々に道の痕跡が残っていますが、下半身は濡れる準備をして向かった方がいいでしょう。最初の藪を突破すれば思いのほか普通の沢歩きができます。