タグ: 吉和冠山
冠山は広島県下第2位の高峰で、吉和冠山とも、安芸冠山とも呼ばれている。山頂は東西2峰に分かれ、東峰に一等三角点があり、西峰は広島、山口、島根の県境に位置している。
山稜は大きく東稜にはクルソン仏岩と呼ぶ巨岩があり、吉和村に達している。北稜は島根県との県境で、遠く五里山へと派生している。西稜は山口県の最高峰、寂地山(じやくちさん)、額々山(がくがくさん)、右谷山(みぎたにさん)へと延び、南稜と冠高原を経て県境上の鬼ガ城山、羅漢山へと続いている。
この山塊は3県の分水嶺で広島県には吉和川、山口県には宇佐(うさ)川、島根県には匹見川となって流れている。
登山道は温泉のある吉和村の汐原からクルソン仏岩経由で登る人が多い。往路を下山してもよいが、できれば南稜をたどって松ノ木峠より冠高原に下山しよう。標高800mほどの冠高原は、レンゲツツジのお花畑とスキー場で有名で、牧場のある牧歌的な風景が楽しめる。
頂上から寂地山へは踏み跡程度の道があり、縦走できる。
なお、この山は平成8年の広島国体山岳競技の縦走競技場となり、汐原からの登山道の一部はその際に新設されたものだ。